庭づくりに思うこと

ホームページを少し書き換えました。
http://niwakama.namaste.jp
庭づくりに対する基本的な考え方を再掲載しました。
こんな文章です。

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地元神奈川で一年、奈良で七年、庭師として勤めてきて、
段々とわかってきたことは、庭の真の価値は庭を作った
その時にあるのではないということです。

庭の主役は何といっても植物です。
植物は年と共に変化していきます。
樹木であれば、大変ゆっくりとしたペースではありますが、
光と風を求めて、枝が陣取り合戦をし、下草や苔なども同様に、
それぞれ良い環境を求めて植生を変化させていきます。

そして、その変化が、庭に奥行きある豊かな景色をもたらします。

庭を持つことの本質は、その変化に伴う景色を楽しむ
ことではないかと思っています。といっても、大変長い
波長の変化なので、楽しむというより、折々に感じること。
見るでも無く、見守り、少しの変化に気づくこと。

それは木の葉ずれの音や木漏れ日の中に、樹木の枝や、
自己主張する草花たちを「生きているもの」として眺めることです。

それが出来れば、映画の中で起こる出来事に、気持ちを託すため
のBGMが流れているように、暮らしの中に優しい庭の余韻が
漂ってきます。

私はそれを感じてもらう為に、庭を作り、手入れをしています。

「庭を作る」という意識を持ちすぎると、庭園材料やデザインに
偏った考えになりやすくなりますが、庭の材料やデザインはあくまで
樹木や草花があってこその、花を活ける器のようなものです。

器が主張しすぎることなく、樹木や草花などとお互いを引き立て合う
時の、美しさ。
私はそういう瞬間を理想として、庭を作りたいと考えています。
それは建物に合わせて様々な雰囲気、形を取ることになりますが、
常に大元になる考えです。
是非一度ご相談ください。

お話をしながら丁寧にお庭を作り、育てて行きたいと思っております。

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書いてて、たまらない。
庭が作りたいです!!