『写真がもっと好きになる』菅原一剛

写真がもっと好きになる。

写真がもっと好きになる。

最近、仕事に使うこともありデジカメを購入して、たまに街を歩く時にも持ち歩くことがある。街を歩いていると、なんとなく「これを撮りたい」と思う空間や、瞬間があったりして、シャッターを切るのだけれど、どうにも上手くいかない。

そのとき、自分が見ていた、というより感じていたリアルな雰囲気がどうしてもなくなってしまう。
この本には、菅原さんが、常にその「自分の気持ちが動いたリアリティ」を、写真にどう定着するか考え続け、いろいろな工夫をしているのだなということが、読む人にとっては、そういう風に写真をとるためのヒントとして、提示されています。

「光のあたたかさを写したい」というシンプルなことばに、菅原さんの写真への思いが込められている気がしました。

「黒に光が当たり、最初に表れる色が青」ということばや、デジカメに関する記述で「デジカメの現像プロセスには水分が介在しないので、フィルムカメラのような空気感が表現出来ないのではないか」、「液晶モニター」を消して、ファインダーだけで撮ってみる」など定期的に写真のワークショップをやっていることもあるのでしょうか、直感的にわかりやすく、示唆的なことばが沢山つまっています。